以前、このブログでも紹介した「洋画家・松本竣介 没後70年アトリエ再見プロジェクト」のクラウドファンディング成立のお礼に招待券が送られてきました。
かつて落合にあった竣介のアトリエ『綜合工房』を、大川美術館の展示室に再現するプロジェクト。
竣介の使っていたイーゼル、パレット、テーブル、500冊におよぶ書籍、書棚等に加え、アトリエに置かれていた壺や古道具、ペンにいたるまで、60点を超えるモノたちを美術品専用車で輸送するだけでなく、当時の床の再現、そして今は失われたモノを制作(ストーブや竣介が座っていた椅子、ソファーなど)するというこだわりぶり。大川美術館でもなければやらなさそうな企画です(ちなみに、大川栄二は昭和48年のアトリエ解体直前に、最後の客人として寝泊まりしたとのこと)。
画家がもっとも長い時間を過ごしたアトリエは、その人の生前の姿、生き様が立ち現れる場所でもあります。中野淳『青い絵具の匂い』や舟越保武『巨岩と花びら』に繰り返し描かれるアトリエの佇まいがとても印象的なだけに、佐伯祐三のアトリエのように保存なり移築されていたなら―と思っていた私、大川美術館のニュースリリースを目にして、つい小躍りしちゃうところでした(笑)。
こういう企画は幾多の条件をクリアしていないと実現できないもの(おそらく二度とない)だと思うので、必ず行きますよ。桐生まで。
(蔵書の前の竣介、アトリエにて 1940年)
「松本竣介――アトリエの時間」展
2018年10月13日(土)~12月2日(日)
「松本竣介――読書の時間」展
2019年1月22日(火)~3月24日(日)
「松本竣介――子どもの時間」展
2019年4月16日(火)~6月16日(日)